专利摘要:
本発明はイオン選択性高分子電解質膜によって分けられた、アノードおよびカソード、電池のアノード領域に燃料を供給する手段、電池のカソード領域に酸化剤を供給する手段、アノードとカソードの間に電気回路を提供する手段、カソードとの流体伝達において流れる非揮発性カソライト溶液を含むレドックス燃料電池を提供し、このカソライト溶液は電池の作動中に少なくとも部分的にカソードで還元され、場合によって間接的に、カソードにおける還元後に酸化剤と反応することによって、少なくとも部分的に再生されるレドックスメディエーターを含み、前記カソライト溶液はレドックスメディエーターとしておよび/またはメディエーターの再生を触媒するレドックス触媒として錯化された多座の大環式N-ドナー配位子を含む。
公开号:JP2011510466A
申请号:JP2010543582
申请日:2009-01-23
公开日:2011-03-31
发明作者:アンドリュー・マーティン・クリース;キャスリン・ナッキー;デイヴィッド・ロチェスター
申请人:エーシーエーエル・エナジー・リミテッド;
IPC主号:H01M8-18
专利说明:

[0001] 本発明は、燃料電池、特に間接またはレドックス燃料電池に関わり、これらは携帯製品(例えば携帯エレクトロニクス製品)のための電源、輸送用の乗り物(例えば自動車)のための主要および補助の両方の電源、キャラバンおよび他のレクリエーション用の乗り物、ボートなどのための補助電力、固定用途(例えば病院のコンピュータなどのための無停電電源)、および家庭用ならびにビジネス用の熱と電力を組合せた電源、などとしての用途を有する。本発明は、このような燃料電池における使用のための特定の触媒の使用にも関わる。]
背景技術

[0002] 燃料電池が本格的に実用を考慮されるようになったのは最近であるが、燃料電池は携帯可能な用途、例えば自動車および携帯エレクトロニクス技術として長年知られている。最も単純な形態において、燃料電池は燃料と酸素を反応生成物に変換し、電気と熱を工程中に製造する、電気化学エネルギー変換装置である。このような電池の1つの例においては、燃料として水素が、酸化剤として空気または酸素が使用され、反応生成物は水である。その気体はそれぞれ触媒作用を及ぼす拡散タイプの電極に供給され、それは2つの電極間で荷電粒子を運ぶ固体または液体の電解質によって分けられている。間接またはレドックス燃料電池においては、酸化剤(および/またはいくつかの場合においては燃料)は電極で直接反応せず、代わりにレドックス対の還元形態(燃料にとっては酸化形態)と反応してこれを酸化し、この酸化された種がカソード(燃料にとってはアノード)に供給される。]
[0003] 異なる電解質によって特徴付けられた様々なタイプの燃料電池が存在する。液体電解質アルカリ電解質燃料電池は、電解質はCO2を溶解かつ定期的に交換する必要があるという、固有の欠点を有している。高分子電解質またはプロトン伝導固体電池膜を備えたPEMタイプの電池は、酸性であり、この問題を回避する。しかし、酸素還元反応の電極触媒作用が比較的弱いため、実際にはこのようなシステムから理論的な最大レベルの電力の出力を達成するのは困難であることが証明された。さらに、高価な貴金属電極触媒が通常使用される。]
[0004] 数多くの現在の燃料電池技術は、酸素ガスが直接電極に流れるカソードを用いており、電極で触媒と反応して水が生成される。多くの場合において、触媒は貴金属である白金が用いられる。これは燃料電池全体のコストを上げるだけでなく、その反応の非効率性が利用可能な電力の損失につながる。]
[0005] 米国出願公開第3152013号は、カチオン選択性透過膜と、ガス透過性触媒電極と、第二電極とを含むガス燃料電池であって、膜が電極の間に配置され、ガス透過性電極とだけ電気的に接触するガス燃料電池を開示する。第二電極および膜と接触した水性カソライトを備え、カソライトは、例えば酸化剤対から選択される。燃料ガスを透過性電極に供給する手段、および還元された酸化剤物質を酸化するために、ガス状酸化剤をカソライトに供給する手段を備えている。好ましいカソライトおよびレドックス対は、HBr/KBr/Br2である。窒素酸化物が、酸素還元のための好ましい触媒として開示されているが、酸化剤として純粋な酸素が必要であったという結果を伴い、酸化剤として空気を使用すると、有害な窒素酸化物種の排気を必要とする。]
[0006] 電気化学的燃料電池に関して認識されている問題は、規定された条件下での特定の電極反応の理論的電位を計算することはできるが、完全に達成することができないということである。このシステムにおける欠陥は、必然的に、任意のある反応から達成可能な理論的電位より低いあるレベルに、電位が損失してしまうという結果をもたらす。このような欠陥を低減するための過去の試みには、カソライト溶液中で酸化還元反応を受けるカソライト添加物の選択が含まれる。例えば、米国出願公開第3294588号は、この容量内でキノンおよび染料を使用することを開示する。他に試みられたレドックス対は、例えば米国出願公開第3279949号で開示されている、バナデート/バナジル対である。]
[0007] 米国出願公開第3540933号によると、カソライトとアノライトの両方に同じ電解質溶液を使用することによって、電気化学的燃料電池において特定の利点を実現することができた。この文献は、2種を超えるレドックス対を含み、平衡電位が電解質中のいずれの他のレドックス対と0.8V以下しか異ならない液体電解液の使用を開示する。]
[0008] 電解質溶液における、異なるレドックス対のレドックス電位の整合性は、米国出願公開第3360401号でも考慮されており、これは、燃料電池からの電気エネルギーの流速を速めるための、中間の電子輸送種の使用に関わる。白金で被覆された電極の使用も開示されている。]
[0009] 様々なタイプのプロトン交換膜燃料電池が存在する。例えば、米国特許第4396687号には、再生可能なアノライト溶液およびカソライト溶液を含む燃料電池が開示されている。アノライト溶液は、これが水素にさらされることによって、酸化状態から還元状態に還元されるものである。米国特許第4396687号によると、好ましいアノライト溶液は、触媒の存在下におけるタングストケイ酸(H4SiW12O40)またはタングストリン酸(H3PW12O40)である。]
[0010] 米国特許第4396687号の好ましいカソライト溶液は、これが直接酸素にさらされることによって、還元状態から酸化状態に再酸化されるものである。米国特許第4396687号のカソライトには、VOSO4の溶液を含むメディエーター成分が含まれる。このメディエーターは、V(V)からV(IV)の酸化状態に還元される電子シンク(electron sink)として機能する。カソライトは、メディエーターをその酸化状態である(VO2)2SO4に再生するための触媒も含む。米国特許第4396687号のカソライト中に存在する触媒は、ポリオキソメタレート(POM)溶液、すなわちH5PMo10V2O40である。]
[0011] 過酸化水素または過酸などの酸化剤と、特定のN-ドナー錯体との相互反応に関するかなりの量の研究が、一般の文献およびその他に報告されている。]
[0012] 国際公開0012667号には、水溶液中で空気または二酸素による汚れの酸化を触媒する遷移金属漂白触媒として、N-ドナー錯体を使用することが記載されている。]
[0013] 国際公開0029537号には、有機または無機いずれの過酸素化合物も実質的に含まない洗剤組成物中で作用する漂白触媒として、架橋マクロ多環式N-ドナー配位子を含む遷移金属錯体の使用が記載されている。]
[0014] J. G. Roelfesによる”Models for non-heme iron containing oxidation enzymes”というタイトルの論文(http://dissertations.ub.rug.nl/faculties/science/2000/j.g.roelfes/)には、Fe(N4Py)タイプの錯体は、DNA切断実験で実証されたように、酸素を活性化できることが述べられている。]
[0015] M. Klopstra, R. Hage, R. M. Kellogg and B. L Feringa, Tet. Lett.、2003年、44、4581では、酸化剤としてO2を使用した、Fe(N4Py)などの触媒によるベンジル酸化が検討されている。Fe触媒が1-フェニルエチルヒドロペルオキシドと反応する、自動酸化の機構が提案されている。]
[0016] 米国特許第5298343号は、電気化学的電池および燃料電池のカソードでの使用に好適な多成分電極触媒に関わる。]
[0017] 米国出願公開2005/0112055号は、ジルテニウムで置換されたポリオキソメタレートを含む触媒を開示する。]
[0018] 米国特許第6054580号は、数多くの大環状化合物、およびこれらを作る方法を開示する。]
[0019] 従来の燃料電池は全て、1つまたは複数の、以下の欠点に苦しんでいる。]
[0020] これらは効率が悪い; 高価であるおよび/または組み立てるのに高価である; 高価なおよび/または環境的に好ましくない物質を使用する;不適切なおよび/または不十分な継続電流密度および/または電池電位しか生じない; 構造が大きすぎる;動作温度が高すぎる; 望ましくない副生成物および/または汚染物質および/または有害な物質を発生させる;自動車および携帯電気製品などの携帯用途において、実用的、商業的な有用性を見出していない。]
[0021] 米国出願公開第3152013号
米国出願公開第3294588号
米国出願公開第3279949号
米国出願公開第3540933号
米国出願公開第3360401号
米国特許第4396687号
米国特許第4396687号
国際公開0012667号
国際公開0029537号
米国特許第5298343号
米国出願公開2005/0112055号
米国特許第6054580号
PCT/GB2007/050421
英国特許出願0605878.8
PCT/GB2007/050420
GB(P509431GB)
GB(P509432GB)]
先行技術

[0022] J. G. Roelfes、”Models for non-heme iron containing oxidation enzymes”、(http://dissertations.ub.rug.nl/faculties/science/2000/j.g.roelfes/)
M. Klopstra, R. Hage, R. M. Kellogg and B. L Feringa, Tet. Lett.、2003年、44、4581]
発明が解決しようとする課題

[0023] 本発明の目的は、前述の1つまたは複数の欠点を克服する、または改善することである。本発明のさらなる目的は、レドックス燃料電池において使用するための改善されたカソライト溶液を提供することである。]
課題を解決するための手段

[0024] 燃料電池において使用するために好適で、N-ドナー配位子の遷移金属錯体に基づく、一連の触媒および/またはメディエーターは、PCT/GB2007/050421に記載されている。しかし、N-ドナー配位子ベースの触媒を提供することが望ましく、これは低pH値においてよりロバスト性があり、より酸性のカソライト溶液を、カチオン選択性高分子電解質膜を含む燃料電池において使用することを可能にする。さらに、膜との相互作用を最小化するように設計されたN-ドナー配位子ベースの触媒を提供することが有利である。]
[0025] 環式および/または予備組織化(pre-organised)N-ドナータイプの配位子の使用により、低pH値におけるロバスト性を向上させるとともに、遷移金属N-ドナー触媒へ近づく手段を提供することができる。遷移金属結合のための配位子の予備配置(pre-arrangement)は、酸性条件下においてプロトン化を超えて金属結合の強度を増加させる。]
図面の簡単な説明

[0026] 図1は本発明による燃料電池のカソードコンパートメントの概略図を示す。
図2は酸素による(ジメチルアミノメチル)フェロセンの酸化速度の、触媒されていない速度と触媒された速度との比較を示す。
図3は大環状および非大環状N-ドナー配位子のための錯体形成における、pHの影響を示す。]
[0027] したがって、本発明はイオン選択性高分子電解質膜によって分けられたアノードおよびカソード、電池のアノード領域に燃料を供給する手段、電池のカソード領域に酸化剤を供給する手段、アノードとカソードの間に電気回路を提供する手段、カソードとの流体伝達において流れる、少なくとも1つの非揮発性カソライト(catholyte)成分を含むカソライト溶液を含むレドックス燃料電池を提供し、このカソライト溶液は、電池の作動中に少なくとも部分的にカソードで還元され、場合によって間接的に、カソードにおける還元後に酸化剤と反応することによって、少なくとも部分的に再生されるレドックスメディエーターを含み、このカソライト溶液は上記レドックスメディエーターとしておよび/または上記メディエーターの再生を触媒するレドックス触媒として、錯化された多座の大環状N-ドナー配位子を含む。]
[0028] 「大環状」によっては、N-ドナー配位子が7個以上の原子の環を含む構成成分である、もしくはこのような構成成分を含むことを好ましくは意味し、7個以上の原子が二環式(または多環式)環構造内に存在する二環式(または多環式)環を含み、一方、二環式(または多環式)の1つまたはそれぞれ個々の環は7個未満(最も一般的には6個)の原子を含むことができる。]
[0029] 一実施態様において、N-ドナー配位子は、好ましくは酸性のpH条件、例えばpH<7、<5、<3および/または<1、において安定である。]
[0030] N-ドナー配位子は少なくとも1つの大員環を含まなければならず、これは配位子が全体として大環状構造を有するか、および/または配位子が多くの異なる部分を含み、その少なくとも1つの大環状構造を有するか、のどちらかを意味する。しかし、全てのN-ドナー原子がその少なくとも1つの大員環内に含まれる必要はないが、そうであってもよい。さらにN-ドナー原子は、N-ドナー配位子のその少なくとも1つの大員環または他の部分の置換基あるいはペンダントアームに、組み込まれていても組み込まれていなくてもよい。]
[0031] N-ドナー配位子内のN-ドナー原子の数は、好ましくは1〜8個、より好ましくは3〜6個、および最も好ましくは4〜6個である。]
[0032] 大員環内のN-ドナー原子は、例えば2級ならびに/あるいは3級アミンおよびアミドから選択される脂肪族環境の中、および/または代わりに芳香族あるいは非芳香族となり得、いずれかの位置に置換基を含んでもよい、場合によって置換されていてもよい複素環の中のどちらかに含まれていてもよい。]
[0033] 大員環内のN-ドナー原子は、置換基を有することができる。例には、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、複素環式、ヘテロアリール、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、イミノ、ニトロ、シアノ、アシル、アシロキシ、サルフェート、スルホニル、スルフィニル、カルボニル、カルボキシ、カルボン酸、エステル、エーテル、アミド、スルホネート、スルホン酸、スルホンアミド、ホスホネート、ホスホニル、ホスホン酸、アルコキシカルボニル、チオ、アルコキシ、オキシエステル、オキシアミド、アリールオキシ、ヘテロシクロアルキル、アジド、および1つもしくは複数の前述の官能基で置換されたアルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アルカリール、アルケナリール、アラルキル、アラルケニル基が含まれる。]
[0034] 大員環内のN-ドナー原子は任意の好適な結合基によって一緒に結合されていてもよく、結合基は、例えばC1〜C6脂肪族炭素鎖、アルケン、アルキン、アリール、アルキルアリール、炭素環式基、ヘテロアリール基、アミド、エーテル、エステル、ケトン、カルボニル含有基から、および1つもしくは複数の前述の官能基で置換されたアルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アルカリール、アルケナリール、アラルキル、アラルケニル基から選択される。]
[0035] 大員環は環のいずれかの好適な位置で置換基を有することができる。]
[0036] N-ドナー含有大員環は、より剛直な構造および/またはかご(cage)型システムを形成するために、橋かけ(bridged)/架橋(cross-linked)されていても、されていなくてもよい。これは1より大きい数の環、例えば2環、3環システムを有する分子の形成をもたらす。橋かけユニットは、大員環内に含まれた炭素原子および/または窒素原子の間で連結することができる。橋かけユニットは2個以上の大員環の原子を連結してもよい。架橋システムを作るため、橋かけは大員環内の隣接した原子間で起きてはならない。橋かけユニットはさらなるN-ドナー原子を含んでも、含まなくてもよい。]
[0037] 橋かけユニットがN-ドナーを含まない場合、それはC1〜C4アルキルユニット(C2〜C3が好ましい)でもよく、および/またはアルキン、アリール、アルキルアリール、カルボニル、カルボキシレート、ケトン、エーテルおよび/またはエステル基を含んでいてもよい。]
[0038] 橋かけユニットがさらなるN-ドナーを含む場合、橋かけユニット内に1〜3個の追加のN-ドナー原子が存在してもよい。]
[0039] 橋かけユニットが1つまたは複数のさらなるN-ドナーを含む場合、N-ドナーは場合によって置換されていてもよい芳香族または脂肪族環境の中に含まれていてもよい。橋かけユニットの長さは、好ましくは3〜11原子長である。例えば、アルキルへテロアリール、アルキルアミン。]
[0040] 大員環は以下の一般構造を含んでもよい。]
[0041] ]
[0042] 式中、Rは、例えばH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、複素環式、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、イミノ、ニトロ、シアノ、アシル、アシロキシ、サルフェート、スルホニル、スルフィニル、カルボニル、カルボキシ、カルボン酸、エステル、エーテル、アミド、スルホネート、スルホン酸、スルホンアミド、ホスホネート、ホスホニル、ホスホン酸、アルコキシカルボニル、チオ、アルコキシ、オキシエステル、オキシアミド、アリールオキシ、ヘテロシクロアルキル、アジド、および1つもしくは複数の前述の官能基で置換されたアルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アルカリール、アルケナリール、アラルキル、アラルケニル基から選択されるいずれかの置換基であってもよく;
R基は同じでも異なっていてもよく、さらなるN-ドナーサイトを含んでいても含んでいなくてもよく;
Xは非N-含有連結基であり、炭素、水素、硫黄、酸素、リンおよびまたはハライドを含んでもよい。例えば、C1〜C6アルキル炭素鎖(これらの中でC2〜C5が好ましく、C2〜C3がより好ましい)。X=CR’2の場合、a=2、3、4または5であり、b=2、3、4または5である。Xリンカー基内に含まれる原子は任意の置換基で置換されてもよく;
aおよびbは同じでも異なっていてもよく;かつ
cは2〜5でもよい。]
[0043] これらの例に制限されないが、これらの構造には以下が含まれる。]
[0044] ]
[0045] 式中、R1〜R4は同じまたは異なる置換基であってもよく;
R1〜R4はさらなるN-ドナーサイトを含んでも含まなくてもよく;かつ
R1〜R4は、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、複素環式、ヘテロアリール、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、イミノ、ニトロ、シアノ、アシル、アシロキシ、サルフェート、スルホニル、スルフィニル、カルボニル、カルボキシ、カルボン酸、エステル、エーテル、アミド、スルホネート、スルホン酸、スルホンアミド、ホスホネート、ホスホニル、ホスホン酸、アルコキシカルボニル、チオ、アルコキシ、オキシエステル、オキシアミド、アリールオキシ、ヘテロシクロアルキル、アジド、および1つもしくは複数の前述の官能基で置換されたアルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アルカリール、アルケナリール、アラルキル、アラルケニル基から選択される。]
[0046] 好ましいR1〜R4置換基には、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、複素環式、スルホン酸、スルホネート、ホスホン酸、ホスホネート、および1つもしくは複数の前述の官能基で置換されたアルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アルカリール、アルケナリール、アラルキル、アラルケニル基が含まれる。]
[0047] これらの例に制限されないが、例えば、以下に示すメチルピリジル置換基が使用される。]
[0048] ]
[0049] 大員環はまた、炭素原子サイトに置換基を有していても有していなくてもよい。]
[0050] 剛性を上げるまたはかご型構造を形成するために、架橋-橋かけユニットを導入することも可能である。この場合、大員環は以下の一般構造を含んでもよい。]
[0051] ]
[0052] 式中、a、b、cおよびdは1〜5、好ましくは1〜4、より好ましくは1〜2であってもよい。]
[0053] nは0〜4、好ましくは1〜3であってもよい。]
[0054] 架橋-橋かけ連結は、さらなるN-ドナーサイトを含んでもよい。]
[0055] 任意の置換基を、いずれかのNまたはCサイトにおいて有していてもよい。]
[0056] これらの例に制限されないが、以下が含まれる。]
[0057] ]
[0058] nは0〜4であってもよい。好ましいnは1〜3である。]
[0059] 置換基の例(R2および、独立に、R3)には、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、複素環式、ヘテロアリール、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、イミノ、ニトロ、シアノ、アシル、アシロキシ、サルフェート、スルホニル、スルフィニル、カルボニル、カルボキシ、カルボン酸、エステル、エーテル、アミド、スルホネート、スルホン酸、スルホンアミド、ホスホネート、ホスホニル、ホスホン酸、アルコキシカルボニル、チオ、アルコキシ、オキシエステル、オキシアミド、アリールオキシ、ヘテロシクロアルキル、アジド、および1つもしくは複数の前述の官能基で置換されたアルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アルカリール、アルケナリール、アラルキル、アラルケニル基が含まれる。]
[0060] 好ましい置換基には、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、複素環式、スルホン酸、スルホネート、ホスホン酸、ホスホネート、および1つもしくは複数の前述の官能基で置換されたアルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アルカリール、アルケナリール、アラルキル、アラルケニル基が含まれる。]
[0061] 代わりに、大員環は以下の一般構造を含んでもよい。]
[0062] ]
[0063] 式中、nは1〜5、またはより好ましくは1〜3、および最も好ましくは1〜2であってもよい。]
[0064] RはN-ドナー原子において、同じ置換基でも異なる置換基であってもよい。]
[0065] RはさらなるN-ドナーサイトを含んでいても含んでいなくてもよい。]
[0066] Rの例には、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、複素環式、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、イミノ、ニトロ、シアノ、アシル、アシロキシ、サルフェート、スルホニル、スルフィニル、カルボニル、カルボキシ、カルボン酸、エステル、エーテル、アミド、スルホネート、スルホン酸、スルホンアミド、ホスホネート、ホスホニル、ホスホン酸、アルコキシカルボニル、チオ、アルコキシ、オキシエステル、オキシアミド、アリールオキシ、ヘテロシクロアルキル、アジド、および1つもしくは複数の前述の官能基で置換されたアルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アルカリール、アルケナリール、アラルキル、アラルケニル基が含まれる。]
[0067] 好ましいRの例には、H、アルキル、アリール、複素環式、ヘテロアリール、スルホン酸、スルホネート、ホスホン酸、ホスホネート、および1つもしくは複数の前述の官能基で置換されたアルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アルカリール、アルケナリール、アラルキル、アラルケニル基が含まれる。]
[0068] R’は同じ置換基であっても異なる置換基であってもよい。ピリジル環ごとに1〜3のR’基が存在してもよく、それぞれは同じでも異なっていてもよい。]
[0069] R’の例は、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、複素環式、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、イミノ、ニトロ、シアノ、アシル、アシロキシ、サルフェート、スルホニル、スルフィニル、カルボニル、カルボキシ、カルボン酸、エステル、エーテル、アミド、スルホネート、スルホン酸、スルホンアミド、ホスホネート、ホスホニル、ホスホン酸、アルコキシカルボニル、チオ、アルコキシ、オキシエステル、オキシアミド、アリールオキシ、ヘテロシクロアルキル、アジド、および1つもしくは複数の前述の官能基で置換されたアルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アルカリール、アルケナリール、アラルキル、アラルケニル基である。]
[0070] 大員環内に含まれる脂肪族N-ドナー原子は、以下の図に記載される通り、橋かけされていてもよい。]
[0071] ]
[0072] R、R’およびnは上記の橋かけされていない例のための記載と同じ要件を有している。R’’はRと同じ範囲の置換基である。mは1〜5、より好ましくは1〜3、および最も好ましくは1〜2の整数である。Xは非N-含有橋かけ基であり、例えば、アルキル(C2〜C4)、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、複素環式、ハロゲン、ヒドロキシ、アシル、アシロキシ、サルフェート、スルホニル、スルフィニル、カルボニル、カルボキシ、カルボン酸、エステル、エーテル、アミド、スルホネート、スルホン酸、ホスホネート、ホスホニル、ホスホン酸、アルコキシカルボニル、チオ、アルコキシ、オキシエステル、アリールオキシ、ヘテロシクロアルキル、および1つもしくは複数の前述の官能基で置換されたアルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アルカリール、アルケナリール、アラルキル、アラルケニル基が含まれる。]
[0073] これらの例に制限されないが、以下が含まれる。]
[0074] ]
[0075] 代わりに、大員環は以下の一般構造を含んでもよい。]
[0076] ]
[0077] Xはさらなる配位原子であっても、そうでなくてもよい。Xの例には、CR2、O、C=O、NR、Sが含まれる。]
[0078] RはN-ドナー原子において、同じ置換基であっても異なる置換基であってもよい。]
[0079] RはさらなるN-ドナーサイトを含んでいても含んでいなくてもよい。]
[0080] Rの例は、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、複素環式、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、イミノ、ニトロ、シアノ、アシル、アシロキシ、サルフェート、スルホニル、スルフィニル、カルボニル、カルボキシ、カルボン酸、エステル、エーテル、アミド、スルホネート、スルホン酸、スルホンアミド、ホスホネート、ホスホニル、ホスホン酸、アルコキシカルボニル、チオ、アルコキシ、オキシエステル、オキシアミド、アリールオキシ、ヘテロシクロアルキル、アジド、および1つもしくは複数の前述の官能基で置換されたアルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アルカリール、アルケナリール、アラルキル、アラルケニル基である。]
[0081] R’はN-ドナー原子において、同じ置換基であっても異なる置換基であってもよい。]
[0082] R’はさらなるN-ドナーサイトを含んでいても含んでいなくてもよい。]
[0083] R’の例は、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、複素環式、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、イミノ、ニトロ、シアノ、アシル、アシロキシ、サルフェート、スルホニル、スルフィニル、カルボニル、カルボキシ、カルボン酸、エステル、エーテル、アミド、スルホネート、スルホン酸、スルホンアミド、ホスホネート、ホスホニル、ホスホン酸、アルコキシカルボニル、チオ、アルコキシ、オキシエステル、オキシアミド、アリールオキシ、ヘテロシクロアルキル、アジド、および1つもしくは複数の前述の官能基で置換されたアルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アルカリール、アルケナリール、アラルキル、アラルケニル基である。]
[0084] R’’は同じ置換基であっても異なる置換基であってもよい。ピリジル環ごとに1〜3のR’’基が存在してもよく、それぞれが同じでも異なっていてもよい。]
[0085] R’’の例は、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、複素環式、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、イミノ、ニトロ、シアノ、アシル、アシロキシ、サルフェート、スルホニル、スルフィニル、カルボニル、カルボキシ、カルボン酸、エステル、エーテル、アミド、スルホネート、スルホン酸、スルホンアミド、ホスホネート、ホスホニル、ホスホン酸、アルコキシカルボニル、チオ、アルコキシ、オキシエステル、オキシアミド、アリールオキシ、ヘテロシクロアルキル、アジド、および1つもしくは複数の前述の官能基で置換されたアルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アルカリール、アルケナリール、アラルキル、アラルケニル基である。]
[0086] これらの例に制限されないが、以下が含まれる。]
[0087] ]
[0088] 代わりに、大員環は以下の一般構造を含んでもよい。]
[0089] ]
[0090] R、R’およびR’’は同じ置換基であっても異なる置換基であってもよい。]
[0091] フェニル環において、1〜4のR’基が存在してもよく、それは同じ基でも異なる基でもよい。]
[0092] R、R’およびR’’は、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、複素環式、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、イミノ、ニトロ、シアノ、アシル、アシロキシ、サルフェート、スルホニル、スルフィニル、カルボニル、カルボキシ、カルボン酸、エステル、エーテル、アミド、スルホネート、スルホン酸、スルホンアミド、ホスホネート、ホスホニル、ホスホン酸、アルコキシカルボニル、チオ、アルコキシ、オキシエステル、オキシアミド、アリールオキシ、ヘテロシクロアルキル、アジド、および1つもしくは複数の前述の官能基で置換されたアルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アルカリール、アルケナリール、アラルキル、アラルケニル基から選択されてもよい。]
[0093] これらの例に制限されないが、以下が含まれる。]
[0094] ]
[0095] カソライトは、上記レドックスメディエーターとして、および上記レドックス触媒として、錯化された多座のN-ドナー配位子(「配位子錯体」)を含んでもよい。代わりに、カソライト溶液は、1つまたは複数の代わりのレドックスメディエーターと、上記メディエーターのためのレドックス触媒として配位子錯体とを含んでもよい。代わりに、カソライト溶液は、レドックスメディエーターとして配位子錯体と、1つまたは複数の代わりの配位子錯体メディエーターのためのレドックス触媒とを含んでもよい。言い換えれば、配位子錯体は、カソライト溶液中で、レドックスメディエーターとしておよび/またはレドックス触媒として選択的に機能することができ、これは1つまたは複数の第2レドックスメディエーターおよび/またはレドックス触媒が一緒でも、存在しなくてもよい。]
[0096] したがって、本発明による第1のシステムにおいて、配位子錯体はレドックス触媒(以下「Cat」と言及する)として機能し、動作中に、電池のカソード領域において少なくとも部分的に酸化され、その後その電極でスキームIに従い、レドックスメディエーター(以下「Med」と言及する)と一緒に再生レドックスサイクルの中で還元されて元の状態に戻される。]
[0097] ]
[0098] 本発明による第2のシステムにおいて、代わりのレドックス触媒(以下「Cat」と言及する)は、動作中に、電池のカソード領域において少なくとも部分的に酸化され、その後その電極でスキームIIに従い、配位子錯体レドックスメディエーター(以下「Med」と言及する)と一緒に再生レドックスサイクルの中で還元されて元の状態に戻される。]
[0099] ]
[0100] 本発明による第3のシステムにおいて、配位子錯体はレドックス触媒(以下「Cat」と言及する)およびレドックスメディエーター(以下「Med」と言及する)の両方として、スキームIIIに従い、機能する。]
[0101] ]
[0102] したがって、本発明の燃料電池の動作において、酸化剤(つまり、酸素または任意の他の好適な酸化剤)は、カソライト溶液の中でレドックス触媒によって還元される。好ましくは、得られた酸化されたレドックス触媒は、カソードでのその還元後にメディエーターを再生するため、少なくとも部分的にメディエーターを酸化させるために有効である。]
[0103] したがって、本発明による1つの燃料電池は、2つの可溶性活性種であるメディエーターおよび触媒からなるカソライトを備えた水性カソードシステムを使用するPEM燃料電池である。酸素は溶液中で触媒によって還元され、代わりに、メディエーターが酸化され、これはその後電極で還元して元の状態に戻される。このサイクルの完了により、再生レドックスカソードが作られる。]
[0104] 燃料電池動作のために、酸素還元が効果的に触媒されなければならない。従来の技術は酸素還元のために不均一系触媒を用いがちであり、この場合白金などの触媒が電極に堆積されており、電極触媒と呼ばれる。本システムでは代わりに(または同様に)均一系触媒、例えば酸素還元のための水溶性触媒、を使用する。]
[0105] 均一系触媒システムは燃料電池に関連して過去に記載されている。このようなものの1つは、本発明者らの同時係属中の英国特許出願0605878.8に記載されており、その中でポリオキソメタレート(POM)システムが触媒として使用されている。しかし、特定のタイプの燃料電池において、ポリオキソメタレートシステムにおいて存在するような高濃度の金属中心を触媒中では有さない方が望ましい。]
[0106] それゆえ、カソライト溶液に可溶であり(例えば、カソライト溶液が水性の場合、水性溶液)、しかし低濃度の触媒において同様の酸素還元の触媒速度を示し、および/または高い電位で動作する、触媒システムを提供することが有利である。さらに、様々なメディエーターおよび/または追加の触媒の範囲内で相互作用することができる触媒、ならびに様々な触媒および/または追加のメディエーターの範囲内で、沈殿なしに相互作用することができるメディエーターは、高い電流密度を達成することができる多用途のシステムに利用することができる。]
[0107] 本発明によると、このようなレドックス燃料電池において使用するためのカソライト溶液が提供され、このカソライト溶液は、レドックスメディエーターおよび/またはレドックス触媒として、多座のN-ドナー配位子の遷移金属錯体を少なくとも1つ含む。]
[0108] したがって、本発明者らは錯化された多座のN-ドナー配位子が、燃料電池の動作において、特に有用なレドックス触媒および/またはレドックスメディエーターになり得ることを見出した。驚くべきことに、本発明者らの同時係属中の英国特許出願0605878.8に記載されたPOMシステムと同様のモル基準での触媒速度が、相対的に低濃度の金属中心を用いることによって達成可能である。]
[0109] 本発明の燃料電池は、好ましくはカソライト溶液中に少なくとも1つのこのような錯化された配位子を含む。N-ドナー配位子は一般的に任意の好適な1つのまたは複数の金属、例えば好適な遷移金属に配位する。錯体を形成できる好適な遷移金属イオンの具体的な例には、マンガン(II〜V)、鉄(I〜IV)、銅(I〜III)、コバルト(I〜III)、ニッケル(I〜III)、クロム(II〜VII)、チタン(II〜IV)、タングステン(IV〜VI)、バナジウム(II〜V)、およびモリブデン(II〜VI)が含まれる。より好ましくは、遷移金属はマンガン(II〜V)、鉄(I〜IV)、銅(I〜III)またはコバルト(I〜III)である。配位子には、例えば、炭素、水素、酸素、窒素、硫黄、ハライドおよび/またはリンが、含まれてもよい。]
[0110] 例えば完全なN-ドナー金属錯体が、カチオン交換膜を含むPEM電池における触媒および/またはメディエーターとして使用される場合、錯体はその酸化された形態において非イオン性、または好ましくはアニオン性であることが望ましい。この場合、または任意の他の望ましい場合において、N-ドナー配位子を1つまたは複数のアニオン電荷を誘起する基、例えばカルボキシレート、カルボン酸、ホスフェート、ホスホネートまたはホスホン酸基で修飾することによって、アニオン電荷を導入することができる。より強い酸基、例えばスルホネート、サルフェートまたはスルホン酸も導入することができる。]
[0111] 代わりに、完全なN-ドナー金属錯体が、アニオン交換膜を含むPEM電池における触媒および/またはメディエーターとして使用される場合、錯体はその還元された形態において非イオン性、またはより好ましくはカチオン性であることが望ましい。N-ドナー配位子を1つまたは複数のカチオン電荷を誘起する基、例えばプロトン化アミンまたは4級アミン基で修飾することによって、カチオン電荷を導入することができる。]
[0112] 完全なレドックス触媒錯体は4〜8配位であるが、より好ましくは全体で6配位である。N-ドナー配位子に含まれる、配位する窒素原子の数は、6未満であり、さらなる配位種が必要である。これらの種は一座、二座および/または三座でもよく、中性または負に帯電していてもよい。当業者は、これらの例に制限されないが、H2O、OH-、Cl-、CH3OHおよびCH3CNを含む、好適な無数の配位種が分かるであろう。]
[0113] 遷移金属触媒の電荷の平衡を保つために、配位しない対カチオンまたは対アニオンも存在する。この場合も、当業者は、これらの例に制限されないが、ClO4-、PF6-、Cl-、CN-、SO42-、Na+およびK+を含む、好適な無数の対イオンが分かるであろう。]
[0114] N-ドナー配位子錯体と併せて使用するためのレドックスメディエーターおよび/または触媒は、非常に広い範囲の好適な物質から選択されることができ、これは配位した遷移金属錯体およびポリオキソメタレート種を含む。このような錯体を形成する好適な遷移金属イオンの具体例には、マンガン(II〜V)、鉄(I〜IV)、銅(I〜III)、コバルト(I〜III)、ニッケル(I〜III)、クロム(II〜VII)、チタン(II〜IV)、タングステン(IV〜VI)、バナジウム(II〜V)、およびモリブデン(II〜VI)が含まれる。このような配位した遷移金属錯体における配位子は、キレート化してもよく(例えば2,2’-ビピリジンおよび/または1,10-フェナントロリン)、キレート化しなくてもよい(例えばクロリドおよび/またはシアニド)。このような配位子の錯体(例えば遷移金属錯体)には、キレート化している配位子またはキレート化していない配位子が単独で、またはこれら2種の混合物として、含まれてもよい。]
[0115] 1つの好ましいレドックスメディエーターは、修飾されたフェロセン種を含み、これはPCT/GB2007/050420、および2008年1月23日に出願された本発明者らの同時係属中のGB(P509431GB)ならびにGB(P509432GB)に開示されている。]
[0116] カチオン交換膜を含むPEM電池において、修飾されたフェロセン種がレドックスメディエーターとして使用される場合、それはその酸化された形態において、好ましくは非イオン性であり、またはより好ましくはアニオン性である。アニオン電荷を誘起する基、例えばカルボキシレート、カルボン酸、ホスフェート、ホスホネートまたはホスホン酸基で修飾することによって、アニオン電荷をフェロセンに導入することができる。より強い酸基、例えばスルホネート、サルフェートまたはスルホン酸も導入することができる。]
[0117] 代わりに、アニオン交換膜を含むPEM電池において、修飾されたフェロセン種がレドックスメディエーターとして使用される場合、それはその還元された形態において、好ましくは非イオン性であり、またはより好ましくはカチオン性である。カチオン電荷を誘起する基、例えばプロトン化アミンまたは4級アミン基で修飾することによって、カチオン電荷をフェロセンに導入することができる。]
[0118] したがって、修飾されたフェロセン種の電荷は容易に変えることができると考えられる。これにより、使用される電池の特定の条件に適合させることができる。例えば、カソライトレドックス触媒の電位およびカソライトのpHに適合させることができる。]
[0119] レドックスメディエーターが修飾されたフェロセン種の場合、それは以下の式で表されてもよい。]
[0120] ]
[0121] 式中、XおよびYは、独立に、水素と、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、プロトン化アミノ、イミノ、ニトロ、シアノ、アシル、アシロキシ、サルフェート、スルホニル、スルフィニル、アルキルアミノ、プロトン化アルキルアミノ、4級アルキルアンモニウム、カルボキシ、カルボン酸、エステル、エーテル、アミド、スルホネート、スルホン酸、スルホンアミド、ホスホニル、ホスホン酸、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アルコキシカルボニル、アルキルスルフィニル、アリールスルフィニル、アルキルチオ、アリールチオ、アルキル、アルコキシ、オキシエステル、オキシアミド、アリール、アリールアミノ、アリールオキシ、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、(C2〜C5)アルケニル、(C2〜C5)アルキニル、アジドフェニルスルホニルオキシまたは式-CO-W-OH(Wはアミノ酸)を有するアミノ酸抱合体を含む官能基とから選択される。]
[0122] 好ましくは、XおよびYのうちの少なくとも1つは、独立に、水素と、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、プロトン化アミノ、イミノ、アシル、サルフェート、アルキルアミノ、プロトン化アルキルアミノ、4級アルキルアンモニウム、カルボキシ、カルボン酸、エステル、オキシエステル、アルコキシ、スルホニル、スルフィニル、アルキルスルホニル、スルホン酸、スルホンアミド、ホスホン酸、ホスホネート、ホスフェート、アミド、オキシアミドまたは式-CO-W-OH(Wはアミノ酸)を有するアミノ酸抱合体を含む官能基と、および1つもしくは複数の前述の官能基で置換されたアルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アルカリール、アルケナリール、アラルキル、アラルケニル基とから選択される。]
[0123] さらに好ましくは、XおよびYの少なくとも1つは、独立に、水素と、F、CHO、-COCH3、-COCH2CH3、-COCH2CH2COOH、-COOH、-(COOH)2、-NH2、NH3+、-N(CH3)2、-NH(CH3)2+、-N(CH3)3+、-H(CH2CH3)2、-NH(CH2CH3)+、-N(CH2CH3)3+、-CH2N(CH3)2、CH2NH(CH3)2+、-CH2N(CH3)3+、-OH、-CH2OH、-CH(OH)CH3、-OSO3-、-SO3-、-CH2SO3-、-CH2OSO3-、PO(OH)2、-OPO(OH)2、-CO-Gly-OH、-CO-Glu-OHまたは-CO-Asp-OHを含む官能基と、および1つもしくは複数の前述の官能基で置換されたアルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アルカリール、アルケナリール、アラルキル、アラルケニル基とから選択される。]
[0124] 1〜5のいずれかの数のX置換基が存在してもよく、この場合、それぞれのX置換基は同じでもよく、または異なっていてもよい。1〜5のいずれかの数のY置換基が存在してもよく、この場合、それぞれのY置換基は同じでもよく、または異なっていてもよい。全ての5つのX基および全ての5つのY基が同時に水素であってはならない。]
[0125] カソライト溶液中のレドックスメディエーターの濃度は、好ましくは少なくとも約0.0001M、より好ましくは少なくとも約0.005M、および最も好ましくは少なくとも約0.001Mである。]
[0126] カソライト溶液中のレドックス触媒の濃度は、好ましくは少なくとも約0.0001M、より好ましくは少なくとも約0.005M、および最も好ましくは少なくとも約0.001Mである。]
[0127] 本発明の好ましい一実施形態において、イオン選択性PEMは、他のカチオンに対してプロトンを好んで選択するカチオン選択性膜である。この場合において、カソライトのpHは、好ましくは酸性である。好ましくは7未満、より好ましくは4未満、さらにより好ましくは2未満、および最も好ましくは1未満のpHを有する。]
[0128] カチオン選択性高分子電解質膜は、任意の好適な物質、しかし好ましくはカチオン交換能力を有する重合体基材を含む、から形成されてもよい。好適な例には、フッ素樹脂タイプのイオン交換樹脂および非フッ素樹脂タイプのイオン交換樹脂が含まれる。フッ素樹脂タイプのイオン交換樹脂には、ペルフルオロカルボン酸樹脂、ペルフルオロスルホン酸樹脂、および同類のものが含まれる。ペルフルオロカルボン酸樹脂が好ましく、例えば「Nafion」(Du Pont社)、「Flemion」(Asahi Gas社)、「Aciplex」(Asahi Kasei社)および同類のものである。非フッ素樹脂タイプのイオン交換樹脂には、ポリビニルアルコール、ポリアルキレンオキシド、スチレン-ジビニルベンゼンイオン交換樹脂、および同類のもの、およびこれらの金属塩が含まれる。好ましい非フッ素樹脂タイプのイオン交換樹脂には、ポリアルキレンオキシド-アルカリ金属塩錯体が含まれる。例えば、これらは塩素酸リチウムまたは他のアルカリ金属塩の存在下で、エチレンオキシドオリゴマーを重合することによって得られる。他の例にはフェノールスルホン酸、ポリスチレンスルホン、ポリトリフルロスチレンスルホン、スルホン化トリフルオロスチレン、α,β,β-トリフルロスチレンモノマーベースのスルホン化共重合体、放射線グラフト化膜が含まれる。非フッ素化膜には、スルホン化ポリ(フェニルキノキサリン)、ポリ(2,6-ジフェニル-4-フェニレンオキシド)、ポリ(アリールエーテルスルホン)、ポリ(2,6-ジフェニルエノール)、酸ドープされたポリベンズイミダゾール、スルホン化ポリイミド、スチレン/エチレン-ブタジエン/スチレントリブロック共重合体、部分的にスルホン化されたポリアリーレンエーテルスルホン、部分的にスルホン化されたポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、およびポリベンジルスルホン酸シロキサン(PBSS)が含まれる。]
[0129] 本発明の別の好ましい一実施形態において、イオン選択性PEMはアニオン性選択性膜である。アニオン性膜の好適な例には、ジビニルベンゼンと架橋され、かつ強度を付与するために微粉状ポリ塩化ビニルの存在下で重合された、スチレンの4級アミン誘導体が含まれる。]
[0130] PEMがアニオン選択性である実施形態において、カソライトは好ましくはアルカリ性である。好ましくは7より大きい、より好ましくは8より大きいpHを有する。]
[0131] いくつかの場合において、イオン選択性高分子電解質膜は二層膜を含むことが望ましい。二層膜は、それが存在する場合、一般的に第1カチオン選択性膜および第2アニオン選択性膜が含まれる。この場合、二層膜は逆に帯電した選択性膜の隣接ペアを含んでもよい。例えば、二層膜はその間に任意の間隙をもって並べて配置される、少なくとも2つの配慮した膜を含んでもよい。好ましくは、間隙のサイズは、たとえあったとしても、本発明のレドックス電池内で最小に保たれる。二層膜の使用は、本発明のレドックス燃料電池において、アノライト溶液およびカソライト溶液の間のpH差による電位を維持することによって、電池の電位を最大にするために使用される。理論に制限されないが、この電位を膜システムにおいて維持するために、システムのいくつかの点において、プロトンが支配的な電荷輸送担体でなければならない。単独のカチオン選択性膜では、膜中で、カソライト溶液からの他のカチオンが自由に運動することによって、これを同じ程度達成できない。]
[0132] この場合、カチオン選択性膜が二層膜のカソード側に位置し、アニオン選択性膜が二層膜のアノード側に位置してもよい。この場合、カチオン選択性膜は、電池の動作中に、アノード側からカソード側にプロトンが膜を通ることを可能にするように適合させる。アニオン選択性膜は、実質的にプロトン以外のカチオン性物質がカソード側からアノード側に通ることを妨げるように適合させる。この場合、プロトンはアノードからカソードに通る。]
[0133] 本発明の第2の実施態様において、カチオン選択性膜が二層膜のアノード側に位置し、アニオン選択性膜が二層膜のカソード側に位置する。この場合、カチオン選択性膜は、電池の動作中に、アノード側からカソード側にプロトンが膜を通ることを可能にするように適合させる。この場合、アニオンはカソード側から二層膜の隙間のスペースに通ることができ、プロトンがアノード側から通る。この場合、このプロトンおよびアニオン性物質を二層膜の隙間のスペースから流し出すための方法を備えていることが望ましい。このような手段は、カチオン選択性膜中の1つまたは複数の穿孔を含み、直接膜を通って流れ出すことを可能にする。代わりにカチオン選択性膜の周りに、隙間のスペースから膜のカソード側に流れ出される物質を導くための手段を備えていてもよい。]
[0134] アノード側においてアニオン性選択性膜と一緒に使用される配置の、有用なバイポーラ膜の代表例は、Neosepta(登録商標) BP-1の商標名で販売されており、Tokuyama社から入手可能である。]
[0135] 本発明の別の態様によると、以下の工程を含むプロトン交換膜燃料電池の動作方法が提供される。
a)プロトン交換膜と隣接した位置にあるアノードでH+イオンを形成する工程;
b)酸化状態のレドックスメディエーターおよび還元状態のレドックス触媒と一緒に、プロトン交換膜の反対側に隣接した位置にあるカソードに、本発明のカソライトを供給する工程;および
c)電荷の平衡を保つために、H+イオンが膜を通ると同時に、メディエーターがカソードと接触して還元させる工程。]
[0136] 別の一実施形態において、カソライトはカソライト容器(catholyte reservoir)から供給される。]
[0137] 上記第4の態様の方法は、さらに以下の工程を含んでもよい。
d)カソードから再酸化ゾーンまでカソライトを通す工程であって、メディエーターが、酸化剤と反応する触媒によって再酸化される工程。]
[0138] 別の一実施形態において、上記態様の方法は以下の工程を含む。
e)再酸化ゾーンからカソライト容器までカソライトを通す工程。]
[0139] この実施形態において、電池は循環式であり、カソライト中のメディエーターおよび触媒は交換されることなく、繰り返し酸化および還元されることができる。]
[0140] 電力の負荷をかけるために構成された電気負荷装置も、本発明の燃料電池と共に提供されてもよい。]
[0141] 本発明の燃料電池は、利用可能な燃料前駆体、例えばLPG、LNG、ガソリンまたは低分子量アルコール、を水蒸気改質反応を通して燃料ガス(例えば水素)に転換するために構成された、改質装置を含んでもよい。したがって、電池は、改質された燃料ガスをアノードチャンバー(anode chamber)に供給するために構成された燃料ガス供給装置を含んでもよい。]
[0142] 好ましい燃料には水素、金属ハライド(例えばそれ自身燃料として働いてもよく、または水素供給源として働いてもよいホウ化水素)、低分子量アルコール、アルデヒドおよびカルボン酸、糖類およびバイオ燃料、ならびにLPG、LNGまたはガソリンが含まれる。]
[0143] 好ましい酸化剤には空気および酸素が含まれる。過酸化物も考えられる。]
[0144] 本発明のレドックス燃料電池におけるアノードは、例えば水素ガスアノードまたは直接メタノールアノード、他の低分子量アルコール(例えばエタノール、プロパノール、ジプロピレングリコール)、エチレングリコール、これらから形成されたアルデヒドおよび酸種(例えばギ酸、エタン酸など)であってもよい。さらに、アノードはバイオ燃料電池タイプのシステムであってもよく、これはバクテリア種が燃料を消費し、電極で酸化されるメディエーターを生成するか、またはバクテリア自身が電極に吸着され、直接アノードに電子を供給するかのいずれかである。]
[0145] 本発明のレドックス燃料電池におけるアノードは、カソード物質として、炭素、金、白金、ニッケル、金属酸化物種を含んでもよい。しかし、高価なカソード物質は避けることが好ましく、それゆえ好ましいカソード物質には、炭素、ニッケル、チタンおよび特定のカソライト中で不活性な他の金属、および金属酸化物または金属硫化物が含まれる。カソードのための1つの好ましい物質は、網状になったガラス状炭素または炭素フェルトなどの炭素繊維ベースの電極である。他にはニッケル発泡体またはメッシュ、あるいはチタン発泡体またはメッシュである。カソード物質は粒子状カソード物質の微細分散物から作られてもよく、粒子の分散物は好適な接着剤によって、またはプロトン伝導高分子物質によって一緒にされる。カソードは、カソード表面へのカソライト溶液の流れが最大となるように設計される。したがって、これは成形した流量調整器または3次元電極からなってもよく、液体の流れは電極に隣接して液体チャネルが存在する配置による流れにおいて管理されてもよく、または3次元電極の場合には、液体が電極を通って流れさせられる。電極の表面は電極触媒であるようにも意図されるが、粒子が堆積した形態の電極触媒を電極表面に付着することが有益である。]
[0146] 燃料電池の動作中にカソードチャンバーの溶液中を流れるレドックスメディエーターは、本発明において、カソードチャンバーにおける酸素の還元のための触媒と一緒に使用され、以下の式に従う(ここで、Spはレドックス対種である)。]
[0147] ]
[0148] 本発明の燃料電池において利用されるレドックス対、および任意の他の補助レドックス対は、非揮発性であり、好ましくは水性溶媒に可溶である。好ましいレドックス対は燃料電池の電気回路において有用な電流を生成するのに有効な速度で酸化剤と反応し、水が最終生成物となる酸化剤と反応する。]
[0149] 本発明の燃料電池は、少なくとも1つのレドックスメディエーター種および多座のN-ドナー配位子の遷移金属錯体を含む1つのレドックス触媒の存在を必要とする。しかし、いくつかの状況において他のレドックス対を補助レドックス対としてカソライト溶液中に含むことができる。]
[0150] 本発明の様々な態様は、以下の図を参照してより詳しく説明される。]
[0151] 図1は本発明による燃料電池のカソードコンパートメントの概略図を示す。]
[0152] 図2は酸素による(ジメチルアミノメチル)フェロセンの酸化速度の、触媒されていない速度と触媒された速度との比較を示す。]
[0153] 図3は大環状および非大環状N-ドナー配位子のための錯体形成における、pHの影響を示す。]
[0154] 図1を参照し、アノード(図示せず)をカソード3から分離する高分子電解質膜2を含む、本発明による燃料電池1のカソード側を示す。カソード3は、この図では、網状炭素を含み、それゆえ多孔質である。しかし、白金などの他のカソード物質を使用してもよい。高分子電解質膜2は、電池動作中、アノードチャンバー内で燃料ガス(この場合は水素)が酸化(場合によって触媒酸化)されることによって生成したプロトンが通るカチオン選択性Nafion 112膜を含む。燃料ガスの酸化によってアノードで発生した電子は、電気回路(図示せず)中を流れ、カソード3に戻される。燃料ガス(この場合は水素)は、アノードチャンバー(図示せず)の燃料ガス通路に供給され、一方、酸化剤(この場合は空気)は、カソードガス反応チャンバー5の酸化剤入口4に供給される。カソードガス反応チャンバー5(メディエーター再酸化ゾーン)には、燃料電池反応の副生成物(例えば水および熱)を放出することができる排出口6が備えられている。]
[0155] 酸化された形態のレドックスメディエーターを含むカソライト溶液は、電池の動作中、カソライト容器7からカソード入口溝8に供給される。カソライトは、膜2に隣接して配置された網状炭素カソード3に通る。カソライトがカソード3を通る場合、レドックスメディエーターは還元され、その後カソード出口溝9を通ってカソードガス反応チャンバー5に戻る。]
[0156] 本発明のカソライトの有利な組成物のため、メディエーターの再酸化が起こり、これは多座のN-ドナー配位子の遷移金属錯体によって触媒され、燃料電池のためのカソライトシステムの設計においてより大きな順応性を可能にし、従来技術のカソライトより高い電位および/またはより長く持続しうる電流を生成する。]
[0157] 以下の実施例は、これに制限されないが、本発明のN-ドナー配位子の選択物の合成例を記載する。]
[0158] (実施例1)
N,N’,N’’,-トリス(4-クロロピリジン-2-メチル)-1,4,7-トリアザシクロノナン]
[0159] ]
[0160] (a) 4-クロロ-2-クロロメチルピリジンの合成
4-クロロ-2-クロロピリジンメタノール(1.0g、6.965mmol)をジクロロメタン(25cm3)中に溶解し、加熱して還流し、その後塩化チオニル(1.50cm3、d=1.631gcm-3、0.0206mmol)のDCM(25cm3)中溶液でゆっくりと処理した。反応混合物を、その後60℃で3時間攪拌すると、すぐに桃色になった。この時間後、DCMを蒸発させ、淡桃色の残渣を飽和重炭酸ナトリウム溶液(40cm3)で丁寧に中和した。その後、生成物をDCM中に抽出し(3×30cm3)、炭酸ナトリウム上で30分間乾燥させた。生成物の溶液を濾過した後、濃縮して容積を少なくし、ショートシリカカラム(溶出液として、1:4 メタノール/DCM)を通して濾過し、淡黄色の溶液を得た。その後、これを50℃で乾燥して濃縮し、所望の生成物である4-クロロ-2-クロロメチルピリジンである赤/茶色の油とした(934mg、83%)。
1H NMR(CDCl3); δH 8.40 (d, 1H, J=5.5)、7.44 (d, 1H, J=1.5)、7.19 (dd, 1H, J=5.5, 1.5)、4.58 (s, 2H) ppm。]
[0161] (b) N,N’,N’’-トリス(4-クロロピリジン-2-メチル)-1,4,7-トリアザシクロノナンの合成
4-クロロ-2-クロロメチルピリジン(1.0g、6.172mmol)を蒸留水(5cm3)中に懸濁させ、1,4,7-トリアザシクロノナン(239mg、1.852mmol)、5M水酸化ナトリウム水溶液(2cm3)およびヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド(0.05cm3、25%水中)で処理し、その後室温で4日間攪拌した。薄層クロマトグラフィー(溶離液として、1:9メタノール/DCM)によって完全に反応したことを確認した後、反応混合物を水(10cm3)で希釈し、ジクロロメタンで抽出した(3×20cm3)。その後、合わせた有機層を水(10cm3)で1回洗浄し、硫酸マグネシウム上で約2時間乾燥させた。その後、生成物の溶液を濾過し、真空下で乾燥して濃縮し、粘度の高い橙色の油とし、これがN,N’,N’’-トリス(4-クロロピリジン-2-メチル)-1,4,7-トリアザシクロノナンであると分かった(985mg、95%)。
1H NMR(CDCl3); δH 8.34 (d, 3H, J=5.4)、7.49 (s, 3H)、7.10 (d, 3H, J=5.4)、3.78 (s, 6H)、2.83 (s, 12H) ppm;
13C NMR (CDCl3); δC 149.9 (CH)、144.6 (q)、123.4 (CH)、122.4 (CH)、64.1 (CH2)、55.7 (CH2) ppm。]
[0162] (実施例2)
N,N’,N’’-トリス(2-(4-スルホナト)-ピリジルメチル)-1,4,7-トリアザシクロノナン3ナトリウム塩]
[0163] ]
[0164] N,N’,N’’-トリス(4-クロロピリジン-2-メチル)-1,4,7-トリアザシクロノナン(200mg、0.395mmol)をエタノール(5cm3)中に溶解し、亜硫酸ナトリウム(448mg、3.558mmol)の蒸留水(5cm3)中の溶液で処理し、全ての反応原料が溶解するために必要な量の溶媒を添加し、3日間還流下で加熱した。この時間後、溶媒を除去すると淡黄色の固体が残り、これをその後イソプロピルアルコール(50cm3)中で3時間攪拌した。その後、無機不純物を濾過し、濾液を50℃、真空下で乾燥して濃縮し、所望の生成物である粘度の高い黄色の油とした(194mg、69%)。
1H NMR(d4-MeOH); δH 8.28 (d, 3H, J=5.3)、7.61 (s, 3H, J=2.0)、7.30 (dd, 3H, J=5.3, 2.0)、4.12 (s, 6H)、2.97 (s, 12H) ppm;
13C NMR (d4-MeOH); δC 159.1 (q)、151.5 (CH)、146.5 (q)、125.2 (CH)、124.8 (CH)、60.6 (CH2)、50.6 (CH2) ppm。]
[0165] 本発明のカソライトの性能は以下の実施例において記載する。]
[0166] (実施例3)
酸素によるメディエーター(ジメチルアミノメチル)フェロセン(Fc-CH2NMe2)の酸化は、75℃で、0.1Mグリシンバッファー溶液の中で、pH2.5で行い、酸化触媒として大環式配位子N,N’,N’’-トリス(2-(4-スルホナト)-ピリジルメチル)-1,4,7-トリアザシクロノナン3ナトリウム塩の鉄(II)錯体を使用した。Fc-CH2NMe2から[Fc-CH2NMe2]+への酸化は、酸化された生成物が出発物質のいずれにも存在しない626nmでピークを示すため、UV-Vis吸収分光法を用いてモニターすることができた。]
[0167] 15mMの(ジメチルアミノメチル)フェロセンおよび1.0mMのN,N’,N’’-トリス(2-(4-スルホナト)-ピリジルメチル)-1,4,7-トリアザシクロノナン3ナトリウム塩の鉄(II)錯体を含む溶液を、窒素雰囲気下、75℃で形成した。酸素をこの溶液を通してバブリングし、時間による626nmの吸収の増加をモニターした。データは、比較のために触媒されていないデータと一緒に図2に示しており、この大環式N-ドナー錯体が(ジメチルアミノメチル)フェロセンメディエーターの酸化を、触媒されていない酸化の0.13×10-6moldm-3s-1に対して、約5.5×10-6moldm-3s-1の初期速度で触媒していることを示している。]
実施例

[0168] (実施例4)
大環式および非大環式N-ドナー配位子の、低いpH値における錯体形成を比較するために、滴定実験を実施した。0.1mMの硫酸鉄(II)七水和物および0.1mMの大環式配位子N,N’,N’’-トリス(2-(4-スルホナト)-ピリジルメチル)-1,4,7-トリアザシクロノナン3ナトリウム塩(TACN-(メチル-py-SO3)3))または非大環式配位子N,N,N’,N’-テトラキス(2-ピリジルメチル)-エタン-1,2-ジアミン(tpen)のどちらかの溶液を調製した。pHを下げるため硫酸水溶液を一定量添加する前に、初期のUV-Vis吸収スペクトルを記録した。さらに、いつ配位子のプロトン化が鉄(II)への配位と競合するかを定めるため、pHを低くするにつれてのUV-Vis吸収スペクトルを記録した。結果を図3に示しており、非大環式の錯体を含む溶液は、pH 2.4でUV-Vis活性が失われ始め、pH 1.5までに全ての活性が失われることを示し、これは、配位子のN-ドナーのプロトン化により、脱錯化がこのpH領域で起きていることを示している。しかし、大環式配位子を含む溶液では、pH値が0.1まで低くなっても、まだ錯化による十分な吸収が存在した。これは、この配位子の強さにより、プロトン化が錯化と競合していないことを示しており、大環式配位子は、低いpH値において向上したロバスト性を提供することを示している。]
[0169] 2高分子電解質膜
3カソード
4酸化剤入口
5カソードガス反応チャンバー
6 排出口
7カソライト容器
8カソード入口溝
9カソード出口溝
10電子
11 プロトン]
权利要求:

請求項1
イオン選択性高分子電解質膜によって分けられたアノードおよびカソード;電池のアノード領域に燃料を供給する手段;電池のカソード領域に酸化剤を供給する手段;アノードとカソードの間に電気回路を提供する手段;カソードとの流体伝達において流れる少なくとも1つの非揮発性カソライト成分を含むカソライト溶液;を含むレドックス燃料電池であって、前記カソライト溶液は電池の作動中に少なくとも部分的にカソードで還元され、場合によって間接的に、カソードにおける還元後に酸化剤と反応することによって、少なくとも部分的に再生されるレドックスメディエーターを含み、前記カソライト溶液はレドックスメディエーターとしておよび/またはメディエーターの再生を触媒するレドックス触媒として錯化された多座の大環式N-ドナー配位子を含む、レドックス燃料電池。
請求項2
前記カソライト溶液は、前記レドックスメディエーターとしておよび前記レドックス触媒として錯化された多座のN-ドナー配位子を含む、請求項1に記載の燃料電池。
請求項3
前記カソライト溶液は、レドックスメディエーターと、レドックス触媒として錯化された多座のN-ドナー配位子とを含む、請求項1に記載の燃料電池。
請求項4
前記カソライト溶液は、レドックスメディエーターとして錯化された多座のN-ドナー配位子と、レドックス触媒としてのさらなる物質とを含む、請求項1に記載の燃料電池。
請求項5
その動作中に、前記酸化剤がレドックス触媒によってカソライト溶液中で還元される、請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料電池。
請求項6
得られた酸化されたレドックス触媒は、カソードでのその還元後のメディエーターを再生するため、少なくとも部分的にメディエーターを酸化させるために有効である、請求項5に記載の燃料電池。
請求項7
前記カソライト溶液が水性溶液である、請求項1から6のいずれか一項に記載の燃料電池。
請求項8
前記錯化された多座のN-ドナー配位子は多座のN-ドナー配位子の遷移金属錯体を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の燃料電池。
請求項9
前記大環式N-ドナー配位子は、7個以上の原子の環を含む分子成分である、またはこのような分子成分を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の燃料電池。
請求項10
前記大環式N-ドナー配位子は、7個以上の原子が多環構造内に存在する多環である、またはこのような多環を含み、この多環の1つまたは複数の個々の環は6未満またはより少ない原子を含む、請求項9に記載の燃料電池。
請求項11
前記N-ドナー配位子は酸性pH条件下で安定である、請求項1から10のいずれか一項に記載の燃料電池。
請求項12
前記N-ドナー配位子は全体として大環式構造を有する、請求項1から11のいずれか一項に記載の燃料電池。
請求項13
前記N-ドナー配位子は多くの異なる部分を含み、少なくともその1つは大環式構造を有する、請求項1から11のいずれか一項に記載の燃料電池。
請求項14
前記N-ドナー配位子は複数のN-ドナー原子を含み、その1つ、いくつかまたは全てが大環式構造内に含まれる、請求項12または13に記載の燃料電池。
請求項15
全ての前記N-ドナー配位子は大環式構造内に含まれてはおらず、1つまたは複数の他のN-ドナー原子は、N-ドナー配位子の大環式構造または他の部分の置換基あるいはペンダントアームに組み込まれている、請求項14に記載の燃料電池。
請求項16
前記N-ドナー配位子内のNドナー原子の数が1〜8個である、請求項14または15に記載の燃料電池。
請求項17
前記N-ドナー配位子内のN-ドナー原子は、脂肪族環境の中、および/または場合によって置換された芳香族あるいは非芳香族の複素環の中に含まれる、請求項14から16のいずれか一項に記載の燃料電池。
請求項18
前記大環式構造内のN-ドナー原子は1つまたは複数の置換基を有する、請求項14から17のいずれか一項に記載の燃料電池。
請求項19
前記置換基は、H、場合によって置換された、直鎖または分岐鎖のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、複素環式、ヘテロアリール、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、イミノ、ニトロ、シアノ、アシル、アシロキシ、サルフェート、スルホニル、スルフィニル、カルボニル、カルボキシ、カルボン酸、エステル、エーテル、アミド、スルホネート、スルホン酸、スルホンアミド、ホスホネート、ホスホニル、ホスホン酸、アルコキシカルボニル、チオ、アルコキシ、オキシエステル、オキシアミド、アリールオキシ、ヘテロシクロアルキル、アジド、および1つもしくは複数の前述の官能基で置換されたアルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アルカリール、アルケナリール、アラルキル、アラルケニル基から選択される、請求項18に記載の燃料電池。
請求項20
前記大環式構造内のN-ドナー原子はいずれかの好適な結合基で結合されている、請求項14から19のいずれか一項に記載の燃料電池。
請求項21
前記のまたはそれぞれの置換基は、独立に、場合によって置換された、直鎖または分岐鎖のC1〜C6脂肪族炭素鎖、アルケン、アルキン、アリール、アルキルアリール、炭素環式基、ヘテロアリール基、アミド、エーテル、エステル、ケトン、カルボニル含有基、および1つもしくは複数の前述の官能基で置換されたアルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アルカリール、アルケナリール、アラルキル、アラルケニル基から選択される、請求項20に記載の燃料電池。
請求項22
前記大環式構造は、環のいずれかの好適な位置で1つまたは複数の好適な置換基を有する、請求項14から21のいずれか一項に記載のレドックス燃料電池。
請求項23
前記N-ドナー配位子は、より剛直な構造および/またはかご型システムを形成するために橋かけおよび/または架橋されている、請求項14から22のいずれか一項に記載の燃料電池。
請求項24
前記N-ドナー配位子は大環式構造内に含まれる炭素原子および/または窒素原子の間で連結できる橋かけユニットを含む、請求項23に記載の燃料電池。
請求項25
前記橋かけユニットは1つまたは複数のさらなるN-ドナー原子を含む、請求項24に記載の燃料電池。
請求項26
前記橋かけユニットは1〜3個のさらなるN-ドナー原子を含む、請求項25に記載の燃料電池。
請求項27
前記さらなるN-ドナー原子は場合によって置換された芳香族または脂肪族環境内に含まれる、請求項25または26に記載のレドックス燃料電池。
請求項28
前記橋かけユニットの長さは3〜11原子長である、請求項25から27のいずれか一項に記載の燃料電池。
請求項29
前記橋かけユニットはアルキルへテロアリールまたはアルキルアミンユニットである、請求項28に記載の燃料電池。
請求項30
前記橋かけユニットは、C1〜C4アルキルから選択される、および/またはアルキン、アリール、アルキルアリール、カルボニル、カルボキシレート、ケトン、エーテルならびに/あるいはエステル基を含む、請求項24に記載の燃料電池。
請求項31
前記N-ドナー配位子は以下の構造を有する、請求項1から30のいずれか一項に記載の燃料電池。[式中、それぞれRは同じまたは異なっており、H、または場合によって置換された、直鎖または分岐鎖のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、複素環式、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、イミノ、ニトロ、シアノ、アシル、アシロキシ、サルフェート、スルホニル、スルフィニル、カルボニル、カルボキシ、カルボン酸、エステル、エーテル、アミド、スルホネート、スルホン酸、スルホンアミド、ホスホネート、ホスホニル、ホスホン酸、アルコキシカルボニル、チオ、アルコキシ、オキシエステル、オキシアミド、アリールオキシ、ヘテロシクロアルキル、アジド、ならびに1つもしくは複数の前述の官能基で置換されたアルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アルカリール、アルケナリール、アラルキル、アラルケニル基から選択されるいずれかの置換基を含み;Xは非-N含有連結基であり;aおよびbは1〜5の間で同じでも異なっていてもよく;かつcは1〜5である]
請求項32
前記多座のN-ドナー配位子は以下の構造を有する、請求項1から30のいずれか一項に記載の燃料電池。[式中、R2および、独立にR3は、H、および場合によって置換された、直鎖または分岐鎖のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、複素環式、ヘテロアリール、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、イミノ、ニトロ、シアノ、アシル、アシロキシ、サルフェート、スルホニル、スルフィニル、カルボニル、カルボキシ、カルボン酸、エステル、エーテル、アミド、スルホネート、スルホン酸、スルホンアミド、ホスホネート、ホスホニル、ホスホン酸、アルコキシカルボニル、チオ、アルコキシ、オキシエステル、オキシアミド、アリールオキシ、ヘテロシクロアルキル、アジド、ならびに1つもしくは複数の前述の官能基で置換されたアルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アルカリール、アルケナリール、アラルキル、アラルケニル基から選択されるいずれかの置換基から選択され;a、b、cおよびdは、独立に、1〜5であり;かつnは0〜4である]
請求項33
前記多座のN-ドナー配位子は以下の構造を有する、請求項1から30のいずれか一項に記載の燃料電池。[式中、nは1〜5であり;およびそれぞれRおよびR’は、同じまたは異なっており、H、および場合によって置換された、直鎖または分岐鎖のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、複素環式、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、イミノ、ニトロ、シアノ、アシル、アシロキシ、サルフェート、スルホニル、スルフィニル、カルボニル、カルボキシ、カルボン酸、エステル、エーテル、アミド、スルホネート、スルホン酸、スルホンアミド、ホスホネート、ホスホニル、ホスホン酸、アルコキシカルボニル、チオ、アルコキシ、オキシエステル、オキシアミド、アリールオキシ、ヘテロシクロアルキル、アジド、ならびに1つもしくは複数の前述の官能基で置換されたアルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アルカリール、アルケナリール、アラルキル、アラルケニル基から選択されるいずれかの置換基から選択される]
請求項34
前記多座のN-ドナー配位子は以下の構造を有する、請求項1から30のいずれか一項に記載の燃料電池。[式中、nは1〜5であり;mは1〜5であり;それぞれR、R’およびR’’は、同じまたは異なっており、H、および場合によって置換された、直鎖または分岐鎖のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、複素環式、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、イミノ、ニトロ、シアノ、アシル、アシロキシ、サルフェート、スルホニル、スルフィニル、カルボニル、カルボキシ、カルボン酸、エステル、エーテル、アミド、スルホネート、スルホン酸、スルホンアミド、ホスホネート、ホスホニル、ホスホン酸、アルコキシカルボニル、チオ、アルコキシ、オキシエステル、オキシアミド、アリールオキシ、ヘテロシクロアルキル、アジド、ならびに1つもしくは複数の前述の官能基で置換されたアルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アルカリール、アルケナリール、アラルキル、アラルケニル基から選択されるいずれかの置換基から選択され;かつXは非N含有橋かけ基である]
請求項35
前記多座のN-ドナー配位子は以下の構造を有する、請求項1から30のいずれか一項に記載の燃料電池。[式中、Xは場合によって配位原子を含む橋かけ置換基であり;それぞれR、R’およびR’’は、同じまたは異なっており、H、および場合によって置換された、直鎖または分岐鎖のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、複素環式、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、イミノ、ニトロ、シアノ、アシル、アシロキシ、サルフェート、スルホニル、スルフィニル、カルボニル、カルボキシ、カルボン酸、エステル、エーテル、アミド、スルホネート、スルホン酸、スルホンアミド、ホスホネート、ホスホニル、ホスホン酸、アルコキシカルボニル、チオ、アルコキシ、オキシエステル、オキシアミド、アリールオキシ、ヘテロシクロアルキル、アジド、ならびに1つもしくは複数の前述の官能基で置換されたアルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アルカリール、アルケナリール、アラルキル、アラルケニル基から選択されるいずれかの置換基から選択される]
請求項36
前記多座のN-ドナー配位子は以下の構造を有する、請求項1から30のいずれか一項に記載の燃料電池。[式中、それぞれR、R’およびR’’は、同じまたは異なっており、H、および場合によって置換された、直鎖または分岐鎖のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、複素環式、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、イミノ、ニトロ、シアノ、アシル、アシロキシ、サルフェート、スルホニル、スルフィニル、カルボニル、カルボキシ、カルボン酸、エステル、エーテル、アミド、スルホネート、スルホン酸、スルホンアミド、ホスホネート、ホスホニル、ホスホン酸、アルコキシカルボニル、チオ、アルコキシ、オキシエステル、オキシアミド、アリールオキシ、ヘテロシクロアルキル、アジド、ならびに1つもしくは複数の前述の官能基で置換されたアルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アルカリール、アルケナリール、アラルキル、アラルケニル基から選択されるいずれかの置換基から選択される]
請求項37
前記イオン選択性高分子電解質膜は、他のカチオンに対してプロトンを好んで選択するカチオン選択性膜である、請求項1から36のいずれか一項に記載の燃料電池。
請求項38
前記カソライトは酸性である、請求項37に記載の燃料電池。
請求項39
前記イオン選択性高分子電解質膜はアニオン選択性膜である、請求項1から38のいずれか一項に記載の燃料電池。
請求項40
前記カソライトはアルカリ性である、請求項39に記載の燃料電池。
請求項41
前記イオン選択性高分子電解質膜は二層膜である、請求項1から38のいずれか一項に記載の燃料電池。
請求項42
前記レドックスメディエーターは修飾されたフェロセン種を含む、請求項1から41のいずれか一項に記載の燃料電池。
請求項43
前記カソライトはレドックスメディエーターおよびレドックス触媒を含み、多座のN-ドナー配位子錯体を前記レドックスメディエーターとしておよび/または前記レドックス触媒としてカソライトに備える、請求項1から42のいずれか一項に記載の燃料電池において使用するためのカソライト。
請求項44
以下の工程によってプロトン交換膜燃料電池を動作させる方法:a)プロトン交換膜と隣接した位置にあるアノードでH+イオンを形成する工程;b)酸化状態のレドックスメディエーターおよび還元状態のレドックス触媒と一緒に、プロトン交換膜の向かい側に隣接した位置にあるカソードに、請求項43に記載のカソライトを供給する工程;およびc)電荷の平衡を保つために、H+イオンが膜を通ると同時に、メディエーターをカソードと接触して還元させる工程。
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